空洞

Hearthstone(ハースストーン)の話など。雑記もあります。

プロフェッショナルの定義

プロフェッショナルと呼ばれるためには、三つの必要条件があると考えられます。一つ目は、上に挙げた職業を見ればわかるとおり「高度な専門性」。二つ目が、患者やクライアントではどうしたらよいかわからない課題に対して、相手の話を聞き、観察・分析し、解決へと結びつけていく「個別性と難易度の高い課題解決」。そして最後が「高い職業倫理感による自己管理」。医師に処方された薬が正しいものかどうか、患者にはそれを知る術がありませんよね?顧客から信頼される職業だからこそ、正しい倫理観と自己管理が必要であるということです。

 

もともとプロフェッショナルの語源は「プロフェス(profess/神に信仰を告白する)」にあり、これはキリスト教の聖職者を指す言葉だといいます。聖職者は、信者の精神的な苦痛や悩みを解放して良い方に導いていく立場です。似た意味合いを持つ職業を考えてみると、医者や弁護士が挙げられるのではないでしょうか。結果、プロフェッショナルという言葉は医師や会計士を表わすものとして認識され、その後、コンサルタントやカウンセラー、会計士へと広がりを見せて行ったのです。

 

プロフェッショナルの反対語はアマチュアであるとされますが、ことキャリアに対して用いるのであれば、違う言葉が適切かと私は考えます。「サラリーマン」こそ、プロフェッショナルの反対語ではないかと思うのです。どんな仕事でも、どんな場所でも、何時であろうとも働く。このようなサラリーマン人材は、企業にとっては好都合でしょう。しかし、自分の専門性に誇りを持ち、会社の利益と同様に顧客の利益のことも考えながら倫理観を持って働けるのがプロフェッショナルという存在です。こう考えてみると、この二つの言葉が相反することがわかりやすいですね。

 

最後に、スペシャリストとプロフェッショナルの違いを定義してみましょう。私は、スペシャリストとは「専門性そのものが存在意義」であると考えています。いかに高い専門性を持っているかが重要です。一方、プロフェッショナルは「専門性を使って成果を出す人」。専門性は手段に過ぎず、成果を出すことこそが目的なのです。よって、ビジネスにおけるプロフェッショナルとは、「変革や創造の担い手」として専門性を使える人のことだと思います。