空洞

Hearthstone(ハースストーン)の話など。雑記もあります。

話は途中から始めよう

話は途中から始めた方が惹き込まれる。
現代人は多忙である。まどろっこしいまくらを長々と述べていれば、かんしゃくを起こしてしまう。先の話など聞いちゃくれない。
仮に、順序をA、B、C、D、Eとする。Cから話を始めよう。
Eから話を始めることもできるのだが、それは映画的であり結論的だ。殺人事件を想像してほしい。まず人が死に、その後に何があったか調べ、なぜそんなことになったのか原因を探る。時間の流れを逆流していく。
Cから始めるのは、説明の方法としてたいへん優れている。ローマの文人ホラティウスは『詩学』のなかで、「話は真ん中からはじめよ」という有名な言葉を残している。物語の叙述方法として教えたものであろうが、一般の文章を書くときにも参考になる。


どこから始めるにしても、文章は円を描くようなものである。まとまりが必要である。どこから円を描くか、というだけなのだが、意外とそれがバカにならない影響があるから、文章を書くのは面白い。